私が勉強をする時にネットを使わない理由

ネット上には様々な勉強用の教材や情報があるので、今ではネット上の情報をメインの教材として使って勉強をしている人がたくさんいると思います。

しかし私はオールドタイプの人間だからなのか、どうしてもパソコンのスクリーンを見ながら新しいことを学ぶのが苦手です。

どうしても頭に入ってこないのです。

これは紙の本と電子書籍の違いにも似ていて、私は今だに紙派の人間です。

でもこれは私だけに限らないようで、紙の方が集中できる人は今でもまだまだ多いようです。

最近読んだ本に書いてありましたが、ある調査によると、同じ内容の紙の本と電子書籍を2つ用意して読んでもらうと、大半の人は電子書籍の方を早く読み終えたそうです。

スクリーンでの読書体験と紙での読書体験とでは、やはり違いが大きいのでしょう。

ネット上の情報はハイパーリンクで多くのページとページがつながっているので、そのリンクが多ければ多いほど集中力が散漫になってしまうのだと思います。

あるページを読んでいても、そこにリンクが貼ってあるとそれをついクリックしてしまいリンク先のページに行き、そしてそのページにもさらにリンクが貼ってあるので、またそれをクリックして…と繰り返していると、最初に自分が何を読んでいたのかもうわからなくなります。

とはいえ、ハイパーリンクこそがウェブサイトを支える根本的なアイディアの一つであって、「リンクとリンクの接合点に情報が置かれている」というのはネット上の情報の避けられない運命です。

むしろそうでなかったら、ネット空間外にある情報(例えば本や書類など)のように、それぞれが独立して成り立っているものとの違いがなくなってしまいます。

本との比較でいうと下記のようになります。

ネット上の情報:リンクの網の目の上で、相互依存的に存在。

本の情報:それ自体で、独立して存在。

そしてまさにこのような違いがあるからこそ、私は何か新しいことを学ぶ時にはネットではなく本を選ぶのです。

新しいことを学ぶ時、まずは学ぶ量がどれだけあるのか、ある程度の目分量をつけることが大事です。

つまり、細かい理解はまずは横に置いといて、最初の基礎的な内容から発展的内容までざっと目を通して大枠をつかむことです。

そうすることで、ある程度の計画が立てられるようになります。

登山をする時、事前の下調べをしない人はいないと思いますが、そこでまず最初にすることといえば、通るルートの距離や山の標高など、大枠としての情報を集め、次に休憩地がどこにあるかや各標高における気温などの細い情報を集めていくことだと思います。

勉強も同じで、最初に自分が学ぶべき量がどれくらいあるのか、大雑把に掴んでおくことが重要です。

これは本でいえば、目次を見たり、パラパラと最後のページまでめくってみることです。

本の厚み自体を見たり、手に持ってみて本の重量を感じたりすることも同じことです。

ネットのサイトでも目次(見出し)があったり、全体の情報を概観できるようになっていたりしますが、(ここは究極的には個人の好みですが)私個人としてはやはり本に軍杯が上がると思っています。

ネットと比べた時の本の最大の特徴といえば、本には背表紙があることだと思います。

「本には背表紙がある」というのは当たり前すぎることなのですが、実はここに大きな秘密があります。

背表紙とは、本の各ページをまとめ、留めておくものです。

背表紙があることで、本の各ページが散乱しないようになっています。

つまり本の情報が留め置かれるのです。

対してネットの情報の場合は、このような背表紙にあたるものがなく、情報はバラバラに存在しています。

上記の比較に補足すると、このようになります。

ネット上の情報:リンクの網の目の上で、相互依存的に存在。断片的。

本の情報:それ自体で、独立して存在。包括的。

本とネットの関係は、「ノート」と「ルーズリーフ」の関係にも似ています。

ノートには背表紙があって、書き込まれた情報は少なくとも1カ所に留め置かれますが、ルーズリーフはバインダーに挟まない限り、その情報は浮遊したままです。

(余談ですが、私が高校生の頃まではルーズリーフの使用は推奨されていませんでした。なので私がルーズリーフを使い始めたのは大学受験の頃でしたが、ノートの使用を推奨していた小中学校の先生たちは、もしかしたらノートの背表紙の「情報を留め置く」という役割の大きさを知っていたのかもしれません。)

私は、本で基礎的な知識を包括的に学んだあとの補足的な情報として、ネットの情報を使うようにしています。

少し深く知りたいことやピンポイントで知りたいことがはっきりしている時は、ネットの検索の方が圧倒的に早く、また手軽に知りたい情報にアクセスできます。

本の情報とネットの情報の違いを知って、その両方をうまく活用することが勉強の質を高めるポイントだと思います。

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